銀行が人材紹介!それってリストラ人員の押し付けでは

スポンサーリンク

金融庁は、「専門的な人材を取引先に紹介し顧客企業との信頼関係を高めれば銀行にとって将来の新たなビジネスにつながる」と期待していますが、経費削減の必要性が叫ばれる中、リストラ対象者を取引先、つまり融資先に押し付けてしまうのではないかとの見方が出ています。

優越的地位の濫用

優越的地位の濫用とは,自己の取引上の地位が相手方に優越している一方の当事者が,取引の相手方に対し,その地位を利用して,正常な商慣習に照らし不当に不利益を与える行為のことです。

銀行は取引先に資金を融資しています。この時点で銀行側が優越的地位に立っていることになります。そうですよね、銀行で融資を断れば企業の資金繰りが悪化することになるわけですから。

昨今のメガバンクのリストラや店舗統廃合などの情報を見てもわかるとおり、マイナス金利の影響などにより銀行収益は芳しくない状況が続いています。また、アパートローンやカードローンの規制など、従来、銀行が利益を上げてきた商品にも規制がかかってきています。

というか、銀行が国に守られ過ぎてきたという面もあるかと思いますが。

そうなれば、銀行としても利益を出す、つまり経費を削減するための方策としてリストラや店舗統廃合が必要だと思いますよね。しかし、リストラは簡単にはいかないのです。就業規則違反などの明確な理由があれば別ですが、一般的に銀行をはじめとした日本の企業ではリストラすることが困難なことは皆さんもご存じだと思います。

最近は、定年延長などにより65歳まで本人が望めば継続勤務できるようになっています。企業側にとってみれば辞めてもらえないということになります。

では、「リストラできない」「店舗統廃合などはコストが膨大にかかる」となれば、一番簡単な方法は余剰の人件費を削減するということです。しかし、上記のとおりリストラはできません。

その場合、合理的にリストラを行う方法として、取引先(融資先)に職員を派遣(出向)する方法があります。単に出向ということにすれば、賃金分は銀行が支払うことになるのでコスト(人件費)の削減には寄与しません。

じゃぁどうする?そうです、取引先に人件費を支払ってもらうのです。取引先(融資取引先)に職員を出向させ、その人件費は出向先(融資先)に支払ってもらうということにすれば、コスト(人件費)は浮くし余剰人員も抱えなくて済むということになるのです。銀行は万々歳です。

人材紹介をきっかけに新ビジネスへ

金融庁は23日、銀行向けの監督指針の改正案を公表しました。銀行法が規定する銀行の「その他の付随業務」に、銀行による人材紹介業務も該当し、同法が禁止する「他業」には当たらないことを明確化しました。

これまで人材紹介業務を巡っては、銀行が行っても問題がないかどうかの明文規定がありませんでした。地方銀行の中に一定のニーズがあったため、金融庁は監督指針で明文化したというわけです。

同庁は、銀行が専門性の高い人材を取引先に紹介することで信頼関係を高め、「新たな融資や取引につながるなど、中長期的に銀行にもプラスの効果が期待できる」としています。地方銀行は営業地域の実情に詳しいため、「日ごろ付き合いのない人材派遣会社に依頼するよりも、地銀の方がより良い人材を紹介できるのではないか」という見方もあるようです。

また、地方銀行の関係者からは「貸出金利が低下を続け、融資で収益を上げるのがどんどん難しくなる中、手数料ビジネスの選択肢が広がっていけば収益の下支えになる」と、今回の監督指針案を歓迎する声も上がっています。

つまり、前述のとおり、高度な経験と知識を有する銀行員を取引先(融資先)に出向(派遣)させれば、銀行も取引先もお互いに幸せになるという「夢」を持っているのです。

リストラに活用される懸念

しかし、良く考えればわかると思いますが、銀行に必要な職員をあえて取引先に出向(派遣)させますか?出向(派遣)させることができる職員というのはどういう方か想像するに余りありますよね?

さらに、取引先からすれば、銀行からの提案(出向)を拒むことはできませんよね?融資を断られることになるかもしれませんから。

あるアナリストも言っています、「銀行は専門性の高い人材を派遣します、経営を支援します!というのを名目で、実はリストラ候補者を取引先に押し付けることだってできてしまう」と。
また、「取引先も融資を受けている関係上、銀行からの人材を拒否しにくいだろう」と。

どうも、一般企業のためではなく、銀行の収益確保・収益向上のためだけの改正としか思えないのは私だけでしょうか。そうでないことを願います。

お時間のある方に

 

この記事が気に入ったら
いいね ! してね

Twitter でzooを

スポンサーリンク

コメントを残す

*